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乳歯は何故生え変わる?抜ける順番と時期は?

乳歯は何故生え変わる?抜ける順番と時期は?

子供の乳歯がグラグラし始めたとき、「もうこんなに大きくなったんだ…」と、ちょっぴり感慨深い気持ちになる親御さんも多いのではないでしょうか。

でも同時に、「いつ抜けるの?」「痛くないのかな?」「順番が違うけど大丈夫?」と、心配になることもありますよね。

特に初めての子供の場合は、「これって普通なの?」と、不安に感じることもあるでしょう。友達の子供はもう前歯が抜けているのに、うちの子はまだ…なんて比べてしまうこともあるかもしれません。

大丈夫です!乳歯が抜けるタイミングや順番には個人差があり、多くの場合、「ちょうどいい時期」に自然と抜けていくものです。とはいえ、成長の一つひとつが気になるのが親心ですよね。

この記事では、乳歯が抜ける時期や順番、気をつけるポイントについて分かりやすくお伝えします。

乳歯の生え変わりが起こる理由は?

「なぜ乳歯は抜けて、永久歯に生え変わるの?」と疑問に思うことはありませんか?乳歯の生え変わりは、子供の成長と密接に関係しています。その理由をご説明しますね。

1. 顎の成長に合わせて、より大きな歯が必要になる

乳歯は生後6カ月ごろから生え始め、小さな顎にぴったり合うサイズになっています。しかし、子供の成長とともに顎も大きくなり、乳歯のままではスペースが足りなくなってしまいます。

そのため、より大きく、しっかりとした永久歯が必要になり、自然と生え変わりが起こるのです。

2. 永久歯の準備が整うと、乳歯の根が溶けていく

乳歯の下では、すでに永久歯がスタンバイしています。永久歯が生えてくる準備が整うと、乳歯の根が「破骨細胞(はこつさいぼう)」という細胞によって少しずつ溶かされていきます。

その結果、乳歯の根が短くなり、グラグラと動くようになります。
最終的に根が完全に吸収されると、乳歯は自然に抜け落ち、永久歯が顔を出すのです。

3. 永久歯は一生使うため、より強く頑丈な構造になっている

乳歯は一時的に使う歯なので、永久歯と比べると小さく、エナメル質(表面の硬い部分)も薄めです。それに対して、永久歯は一生使う歯なので、より大きく、強度の高い作りになっています。

そのため、乳歯から永久歯へとスムーズにバトンタッチできるように、自然と生え変わりのメカニズムが働いているのです。

生え変わりをスムーズに進めるために

乳歯の生え変わりは自然に進むものですが、次のポイントに気をつけるとよりスムーズになります。

乳歯がグラグラしても、無理に抜かない
永久歯が生えてきたのに乳歯が残っている場合は歯科医院に相談
抜けた後の歯ぐきは清潔に保つ

乳歯の役割は一時的ですが、子供の食事や発音、顎の発育に大切な影響を与えます。正しい生え変わりを促すために、日頃の歯磨きや健診を大切にしましょう!

乳歯が抜ける順番|前歯から奥歯へと進むパターン

乳歯が抜ける順番は、基本的には生えてきた順番と同じになります。
一般的な順番は以下の通りです。

  1. 下の前歯(中切歯) → 上の前歯(中切歯)
  2. 下の横の前歯(側切歯) → 上の横の前歯(側切歯)
  3. 第一乳臼歯(奥歯)
  4. 犬歯(糸切り歯)
  5. 第二乳臼歯(奥歯)

ポイント

  • 前歯から奥歯へ向かって順番に抜けていくのが一般的
  • 下の歯が先に抜けることが多い
  • 左右同時ではなく、片方が先に抜けることもある

「うちの子の歯は順番が違うかも?」と気になっても、成長には個人差があるため、多少の違いは心配ありません。ただし、大きく順番が乱れていたり、永久歯が生えてこなかったりする場合は歯科医院で相談しましょう。

生え代わりの時期

「そろそろ乳歯が抜ける時期かな?」と気になっている親御さんも多いのではないでしょうか。
乳歯が抜ける時期には個人差がありますが、一般的には5歳〜7歳ごろから始まり、12歳前後までにすべての乳歯が永久歯へと生え変わります。

ただし、お子さんによっては4歳ごろから抜け始める子もいれば、8歳になってもまだ抜けない子もいます。
あまりにも早すぎる、あるいは遅すぎる場合は、歯科医院で健診を受けることをおすすめします。

乳歯がなかなか抜けないときの対応策

「本来抜ける時期のはずなのに、なかなか抜けない…」と心配になることもありますよね。乳歯が抜けにくい原因として、以下のようなケースが考えられます。

  • 永久歯の生え変わりのスピードが遅い
  • 乳歯の根がしっかり残っている
  • 顎の成長スピードが遅い
  • 永久歯が別の方向に生えてきている(埋伏歯など)

対応策

乳歯がグラグラしているなら、無理に抜かず自然に抜けるのを待ちましょう。
もし永久歯が内側や外側から生えてきているのに乳歯が残っている場合は、歯科医院で抜歯を検討することがあります。
定期的に健診を受けることで、適切な処置を判断できます。

◆乳歯が早く抜けてしまったときの注意点

「転んでぶつけた」「虫歯で抜けた」などの理由で、予定よりも早く乳歯が抜けてしまうこともあります。この場合、以下のような影響が出ることがあるため注意が必要です。

  • 永久歯が正しい位置に生えにくくなる
  • 隣の歯が傾いてすき間が狭くなる
  • 咀嚼(噛む力)が弱くなる

対応策

乳歯が抜けた後のスペースを確保するために、歯科医院で相談する
「保隙装置(ほげきそうち)」を使用する場合も
永久歯が生えてくるまでの間、歯磨きを丁寧に行い、虫歯を防ぐ

乳歯が抜ける前後に大切なケアポイント

乳歯が抜ける時期は、お口の中の環境が変わりやすいタイミングです。この時期に気をつけるべきポイントを整理しておきましょう。

乳歯が抜ける前のケア

グラグラしている歯は無理に抜かない
食べにくい場合は、小さく切った食べ物を用意
歯磨きを丁寧に行い、歯茎の炎症を防ぐ

乳歯が抜けた後のケア

抜けた部分はしばらく歯磨きを優しくする
出血があればガーゼなどで軽く抑えて止血
抜けた歯は大切に保管し、歯科医院での相談も考える

抜けた後の歯ぐきはデリケートな状態なので、優しくケアしてあげましょう。また、永久歯が正しく生えてくるように、定期的な健診を受けることも大切です。

まとめ

子供の歯の成長を温かく見守りましょう

乳歯が抜ける順番や時期には個人差がありますが、基本的な流れを知っておくことで安心して見守ることができます。

最後にポイントをおさらい!

乳歯は5歳〜7歳ごろから抜け始め、12歳前後に生え変わる
前歯から奥歯へと順番に抜けるのが一般的
抜けるのが遅い・早すぎる場合は歯科医院で相談
抜けた後のケアをしっかり行い、健康な永久歯を育てる

子供の成長に合わせて、お口のケアを大切にしながら見守っていきましょう。「うちの子の歯の状態、これで大丈夫かな?」と不安なことがあれば、ぜひ歯科医院で気軽に相談してみてくださいね!