子供の歯がグラグラするのは、乳歯が永久歯に生え変わるサインです。今日は、子どもの歯がグラグラする時期、どうすれば良いのかご説明します。
子供のグラグラの歯はどうすれば良い?
子供の歯がぐらついている時に抜いて良いかどうかは、子供が乳歯から永久歯への生え変わり時期であるかどうかによって違います。生え変わりの時期であれば抜いても問題はありませんが、それ以外の場合は歯科を受診し、グラグラしている原因を調べてもらいましょう。
歯周組織のトラブルを避けるためにも、歯がグラグラで気になる場合は、親の手で抜かずに小児歯科へ通院し、歯科医師に対処してもらいましょう。
乳歯を自分で抜く場合はどうしたらいいの?
乳歯は自然に抜けるのを待ち、無理に抜かないようにします。早く抜きたい時は、舌や指を使ってそっと歯を揺らして動かしましょう。そうすることで乳歯は自然に抜けやすくなります。
歯を抜いた後に出血した場合はどうする?
乳歯を抜いた後に出血が起こった場合は、清潔なガーゼを丸めて歯が抜けた場所にあててしっかり噛みます。この方法は圧迫止血と呼ばれ、歯医者でも行う方法です。出血は大抵の場合5分程度で止まりますが、なかなか止血しない場合は歯科を受診しましょう。
乳歯が抜ける時期・永久歯が生える時期
乳歯は下顎の前歯に1本生えてから、上顎や奥歯などが生え揃います。乳歯だけの歯列が出来上がれば、自分で食べ物を噛むことができるようになります。
大人の歯である永久歯が最初に生えるのは6歳前後です。歯茎の下には永久歯の卵である歯胚があり、歯茎の中で育ちきると乳歯の歯の根(歯根)を溶かし、生えようと(萌出)します。ただ、前歯(切歯)・犬歯・奥歯(臼歯)が全て6歳ころに抜けたり生えるわけではなく、乳歯の場所によって生え変わるのに適切な年齢があります。
- 正面の前歯 6~8歳頃
- 横の前歯 7~9歳頃
- 犬歯 9~12歳頃
- 奥歯(臼歯) 10~12歳頃
おおよそ12歳頃までは混合歯列期と呼ばれる乳歯と臼歯が混じった状態の歯並びです。体の成長に差があるように、歯が抜ける・生えるタイミングには個人差があります。
乳歯から永久歯への生え変わり期に起こりがちなトラブル
歯の生え変わりに関連するお悩みは意外とあるものです。
乳歯が抜けたのに永久歯が生えてこない
先天性欠如歯という永久歯がないケースでは、義歯治療(インプラント・ブリッジ・入れ歯)が、埋伏歯という歯肉に歯が埋まっていて生えてこないケースでは、乳歯を使用するか外科手術により歯を生えるようにするなどの改善する処置が必要です。
生えたばかりの永久歯はむし歯になりやすい
初めて生えた永久歯は、歯質が柔らかく虫歯菌による感染のリスクが高い歯です。
そのためにも、定期的に歯医者さんへ行き、フッ素塗布やシーラントなどを行って大事な歯を強くしましょう。
永久歯が変な位置から生えた・歯並びが悪い
- 乳歯が抜けていないのに歯の裏側から永久歯が生えてきた
- 乳歯が抜けてから時間が経っているのに永久歯が生えてこない
永久歯が変な位置から萌出する理由
最近の子供はあごの小さい子が多いです。食べ物の加工技術により柔らかい物が多く、しっかりと噛む必要が少ないため、歯の本数に対するあごの広さがなく、不正咬合(出っ歯・受け口・叢生など)の歯並びの原因です。
歯並びを改善しないとどんなトラブルが起こりがち?
歯並びが悪いと、歯みがきの際に歯の重なる部分の食べかすや歯垢(プラーク)の除去が難しくなります。磨き残した部分で細菌感染が起こり、放置してしまうと大切な歯を失うトラブルにつながります。歯列矯正は、審美性という見た目の美しさ以外に、歯が正しい位置に動けば、綺麗な歯を健康に保つことができます。
子供の歯がグラグラに関するQ&A
グラグラする子供の歯は自然に抜けるのを待つのがベストです。無理に引き抜くと歯肉や歯根を傷つけ、永久歯にダメージを与えるリスクがあります。
乳歯が抜けるタイミングは個々に異なりますが、正面の前歯は6~8歳頃、横の前歯は7~9歳頃、犬歯は9~12歳頃、奥歯は10~12歳頃です。
先天的に歯がない場合や歯が埋まっていて生えてこない場合は、歯科医師による診断と治療が必要です。義歯治療や外科手術などの選択肢があります。
歯が変な位置から生えてくる場合は、歯科医師の診断を受け、必要に応じて歯列矯正が推奨されます。
その場合は歯科医師に相談し、必要な場合は外科手術などで歯を生えるようにする対策が必要です。
まとめ
子供の歯の生え変わり時期に歯肉の腫れが見られたり、横や裏側から歯が生えてきたという場合は、迷わず小児歯科や小児矯正を行っている歯科医院を受診し相談しましょう。歯の生え変わりの際は特に歯磨きが重要です。自分でできるからと子供のみに歯を磨かせるのではなく、できるだけ奥歯や歯の裏側などは保護者が仕上げ磨きをし、それぞれの歯が磨けているか確認を行いましょう。