矯正のカウンセリングでどのようなことを聞くべきか不安に思う患者さんがおられます。矯正カウンセリングで聞くべき内容、カウンセリングでどのようなことをするのかについてご紹介します。
矯正のカウンセリングで聞くべきこと
矯正相談においてどんなことを聞かれるのか、また患者さん側から聞いた方が良い内容は以下のようなものです。
矯正カウンセリングでドクターやスタッフから聞かれること
- 歯並びで悩んでいる内容について
- どのような歯並びを理想とするか
- 理想の歯並びへの治療期限があるか
- 希望する治療方法など
- 治療費の予算
矯正カウンセリングで患者さんが聞くべきこと
- 現在の歯並びの状態
- どのような治療方法が考えられるのか
- 抜歯が必要かどうか
- 矯正治療の装置の種類
- 支払方法
- 治療期間
- 矯正装置のメリット・デメリット
- 矯正治療で起こるリスク
患者さんが院内を観察すべき点
- 担当医やスタッフに気軽に質問しやすい環境であるかどうか
- 処置や治療の進捗状況についてきちんと説明をしてくれるか
- 長い治療期間において信頼出来る医院か
矯正のカウンセリングとは
最近では多くの矯正歯科で治療前に矯正カウンセリングを行っています。カウンセリングを行う歯科医院が多い理由は、虫歯や歯周病などの保険適用内の治療と違い、長い時間や高い料金がかかる自由診療であるため、治療の方法やリスクなどについてしっかりと説明する必要があるからです。
情報にあふれた現代においてはホームページからある程度の情報は入手できますが、実際に患者さんのお口の状態に合う治療かどうかは、歯科医師が診断しないとわかりません。
矯正治療のメリットとデメリット
どのような医療行為でも、効果と同じくリスクが伴います。それは、歯並びや咀嚼機能の改善を目指す矯正治療でも同様です。成人矯正の場合の主なメリットとデメリットは以下のようなものです。
矯正治療のメリット
- 見た目の印象が綺麗な歯並びになる
- 良い噛み合わせになると、食べ物を細かく吸収でき消化器官への負担を減らせる
- 噛み合わせが良くなると、顎関節症のリスクを低下させられる
- 歯並びが良くなると歯磨きがしやすくなり、その結果虫歯や歯周病のリスクを減らせる
- 不正咬合の種類によっては発音を阻害していることがあり、矯正治療後は発音しやすくなる
矯正治療のデメリット
- 歯に過度な矯正力がかかることによって歯根吸収が起こる
- 顎の拡大装置が骨の許容範囲を超えたことによる歯肉退縮
- 治療後に保定装置を装着しないと歯列の後戻りが起こる
- 保険がきかない自由診療なので治療費が高価
- 治療期間が長く2年~3年かかる方が多い
- 上下左右の小臼歯の抜歯が必要になる場合がある
- 骨格が原因の出っ歯や受け口は矯正装置をつけて歯を動かしても治らない
歯根吸収や歯肉退縮が起きると、虫歯や歯周病のリスクが格段に増えてしまいます。いずれの場合もすぐにケアを行わなければ歯が抜ける可能性があります。カウンセリングで矯正治療の効果とリスクをしっかりと知ったうえで、治療を行うことはとても大切です。効果とリスク、メリットとデメリットを把握し、矯正治療を開始するのがベストです。
矯正のカウンセリングで聞く内容に関するQ&A
・現在の歯並びの状態
・どのような治療方法が考えられるのか
・抜歯が必要かどうか
・矯正治療の装置の種類
・支払方法
・治療期間
・矯正装置のメリット・デメリット
・矯正治療で起こるリスク
治療期限は個人の状態や希望によって異なります。矯正のカウンセリングでは、患者さんが理想の歯並びを実現するために必要な期間についてもお話しします。
矯正治療の注意点には、治療中の痛み、抜歯の必要性、使用する矯正装置のメリットとデメリット、治療に伴うリスク、および支払い方法などが含まれます。
まとめ
矯正のカウンセリングでは歯科医師にお悩みを話し、どのような状態か詳しく尋ねてみることが大事です。カウンセリング後過度におすすめされ不安に思われたら、一旦持ち帰り再度ご検討してください。出来れば複数のクリニックを受診し、治療方法や費用などに大幅な相違がないかドクターやスタッフの雰囲気も含めて確認すると、より安心して矯正治療が行えると思います。